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【五宝寺の歴史】

 

五宝寺は新義真言宗(しんぎしんごんしゅう)に属する真言宗寺院であり、「総本山 根來寺(そうほんざん ねごろじ)」(和歌山県岩出市根来)を本山と仰ぎます。

寺伝によりますと今から約700年ほど前、永仁五年(1297年)に備前房舜海和尚によって創建されたと言い伝えられています。その長い歴史の中で度重なる火災に遭い、直近では平成16年3月にも本堂と客殿が原因不明の火災で全焼しました。

そのため、残念ながら詳細な寺の歴史を伝える資料は残されておりませんが、歴代の住職の尽力と檀信徒各位のご協力を得て、今日まで法灯を継いで参りました。

また、当山には江戸時代に活躍され護持院の創建や、筑波山知足院の住職として名高い隆光大僧正が御執筆された山号額が残されています。

新義真言宗の僧侶では初めて大僧正になられたという方であります。

『隆光僧正日記』第三巻によれば

寶永二年十月十一日

「下妻五寶寺へ立寄、高濟、晝食」

と記載されており、その際に書き遺されたものだと思われます。

山号額には「前大僧正隆光書」と記されており大僧正の位を降りられたのちに、当山へいらしたことが伺えます。

【観音堂】

境内には本堂のほかに観音堂があり、堂内には「旭観世音菩薩(あさひかんぜおんぼさつ)」と呼ばれる観音様がお祀りされております。

この観音堂は元々、市内の陣屋という地にあった「永野山金寿院」いうお寺の御堂でしたが、廃仏毀釈の影響を受け五宝寺へ移築されたと伝わっています。

当尊は「常陸西国三十三観音札所」の第二十五番に指定されています。

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